医療あれこれ

夜、寝ているときに足がつる

 寝ているときなどに突然足がけいれんして痛みとともに足を動かすことができなくなるようなことを経験された方もいると思います。ふくらはぎやふとももの筋肉が突然、けいれんして痛みが出現する現象を「こむらがえり」とか「足がつる」などと表現されています。よくみられることで重症の病態でもなく、一時的な症状なので心配する必要はないのですが、その詳しい原因が明らかにされているわけでもないと思います。

 日中によく歩いた時によく見られ、筋肉に疲労物質が蓄積しておこると想像されますし、アルコールを過度に飲んだ時などに発現頻度が高いようです。以前から血液中のミネラルのバランスが崩れたときに発生する、マグネシウムが不足したことが原因と発生すると考えられていますが、逆にこれらミネラルのバランスとはあまり関係がないと書かれた論文もありよく判りません。

 予防するのにはどうしたらよいかというと、長距離の歩行も含めて、運動する前後で準備運動、整理運動をおこなうことや、水分補給をこまめにおこなうことが重要です。また就寝前にふくらはぎをマッサージする、疲れた日などには寝る前に風呂でよく温めるなどが有効なこともあります。食事では野菜・果物や牛乳、小魚などをしっかり摂りカルシウムやマグネシウムを補給することが大切でしょう。

 続けて発生するようなときには、治療に有効といわれている漢方薬もありますので一度ご相談ください。