医療あれこれ

マスクは本当に効果ある?というけれど・・・

 このほど厚生労働省の新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードから「福井モデル」なるものの結果として「コロナ陽性者の85%はマスクをしていなかった」という広報がありました。これは、「マスクにはコロナ蔓延を抑止する効果があるので正しくマスクをすることを徹底して励行することでコロナ対策は十分だ」とも読めるものです。

 しかしこれは決して「マスクさえすれば大丈夫」というものではなく、(マスクは大切だけれど)3蜜をさけ手洗いを徹底し部屋の換気に十分気を付けるなどの一般的対策をすることが大切ですよ、というメッセージも添えられています。

 実際、福井モデルの解析手法は、専門的な臨床統計学的立場からは不十分なもので、85%は有効という結果からマスクは十分効果的という結論には至らないでしょう。だからといってマスクは無効だから不要だというのではありません。日本ではいまだに最も予防に必要なワクチン接種は十分に進んでおらず、感染拡大の予防には今できることを一つ一つ粛々とおこなうことが重要です。適正なマスク使用も、今できることの主要な対策の一つです。

 いまだに大勢で会食して挙げ句に発熱しPCRをみれば陽性だったなどという人もいるようです。

マスクについても、公共交通機関にマスクなしで乗り込むことは論外ですが、マスクはあるけれど、顎だけとか口を覆うだけで、堂々と鼻だしマスクの人も見かけられます。どうせマスクをするのなら正しくつけて欲しいと思います。