平均寿命が平成の30年で5歳延びた

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平均寿命が平成の30年で5歳延びた

 7月31日の新聞報道で、2018年(平成30年)の平均寿命が女性は87.32歳、男性は81.25歳だったと厚生労働省より公表されました。前年に比べて女性は0.05歳、男性は0.16歳の延びがあり男性と女性の差がわずかに縮まったことになります。また1989年(平成1年)の平均寿命は女性が81.77歳、男性が75.91歳だったことから、平成の30年間で男女とも約5歳寿命が延びたということです。

 以前からこの項で説明していますが、平均寿命はその年に生まれた0歳児が何歳まで生きると予想されるかの平均値を示したもので、病気や怪我で療養中の人も計算に入っています。従って平均寿命が延びたことだけで国民全体の健康状態がさらに良くなったと簡単にいえないと考えられますが、まずまず結構なことだと思われます。死因別の概略では、ガンや心臓病、脳血管疾患などの疾患による死亡数が減少している一方で、老衰による死亡が増加しているそうです。これは大きな病気にならないで天寿を全うして亡くなることが増加していることを示しており、この点については大変喜ばしい事でしょう。

 また国や地域別でみると、女性は香港に次いで世界第2位、男性は香港、スイスに次いで第3位だったそうです。平均寿命の算出方法が国により異なるため一概に比較することはできませんが、生活が安定した地域では平均寿命は長いことになるのでしょう。そういう意味でいうと最近の報道にあるようにデモや暴動のような事件がくり返されているという香港の平均寿命が今後どのようになっていくか少し心配ではあります。