医療あれこれ

アメリカの健康度は最下位?

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 今年に入って、米国人がどの程度、健康で長生きできるかを日本やヨーロッパを含む先進17カ国で比較したところ、病気や事故による死亡率や平均寿命などが最も低かったと米国アカデミーが報告しました。日本人では女性の平均寿命は17カ国中1位(85.98歳)、男性は3位(79.20歳)なのに対して、米国人女性は16位(80.78歳)とワースト2、米国人男性にいたっては17位(75.64歳)と最下位でした。

 米国では国民1人当たりの医療費が先進国の中でも最も高いレベルにあるにもかかわらず、平均寿命や健康状態は他の先進国に大きく遅れています。具体的には「乳児死亡率および低出生体重」「外傷や殺人」「未成年の妊娠・性感染症」「HIV感染症/エイズ」「薬物関連死」「肥満・糖尿病」「心疾患」「慢性肺疾患」「肢体不自由」の9つの領域で最悪のレベルだったそうです。

 アメリカでは高カロリーの食生活に基づく肥満の人が多く、健康保険制度への未加入者が多いことが要因として考えられます。さらに最近のニュースでも問題になっているように、アメリカは銃社会で銃犯罪による死亡や交通事故、薬物被害や性感染症など、若年者の健康が損なわれている社会的背景が大きく影響しているようです。

米国医学研究所のレポートは「これは悲劇だ」「結果の重大さに衝撃を受けている」などと述べているとのことです。